HOME > 自助グループ・社会資源 > さちがちゃの知っ得?!情報館 > vol.12 【読者さんからの質問】障害者手帳がないと作業所は利用できない?
みなさん、こんにちは。
はや12月、年の瀬ですね。
すでに雪が降っている地域もありますね。
年末なので、働いている方ですと忘年会があったり、また、クリスマスとかイベントが続いてきますね。
皆さんは今年の残りの日をどう過ごされる予定でしょうか?
さて、今回はQ&Aコーナーです。
読者のミカさん(仮名)からいただいたご質問と回答を共有させてくださいね。
Q. 私は過食嘔吐を抱えながら実家に引きこもりの生活中です。お金も親頼みのため、社会復帰をしようと思っているのですが、体調の不安定さが怖くバイトに応募できません。
そこで、リハビリも兼ねて「社会福祉作業所」などを利用したいと思い市役所に問い合わせました。しかし「精神障害者手帳」が必要とのことで、持っていない私には難しそうです。
精神障害者手帳って、確か病院に数ヶ月とか通院して初めて診断書とか書いてもらえるんですよね?
摂食障害の私は、何か国・市町村の保健サービスを使うことは可能なのでしょうか。
こういう疑問はまず市役所に聞くのがいいのか、県の精神保健施設に聞くのがいいのか、それかすぐに病院行くのがいいのか、どこに問い合わせたらいいのかも教えてください。
<プロフィール>
*30代 女性 過食嘔吐
*拒食による入院経験、現在薬の副作用があるため通院せず
*毎日夜に過食嘔吐
*働きたくても体調が不安定なので行けない
*パニック障害もあるので電車に乗れない
*過食費は親からもらうお小遣い
*過食嘔吐のため歯がボロボロだが、歯科治療代も親からのお小遣いに頼るしかない
A.今回、3つのご質問についてお答えいたしますね。
2.精神保健福祉手帳についてのご質問
3.どこに問い合わせたらいいのか?というご質問
1.お仕事に関係したご質問
>リハビリも兼ねて「社会福祉作業所」などを利用したいと思い市役所に問い合わせました。しかし「精神障害者手帳」が必要とのことで、持っていない私には難しそうです。
→ 就労継続支援事業(A、B)や就労移行支援事業(いわゆる福祉的就労)は
①有効期限内の 自立支援医療(精神通院)を持っていれば受けることができます
②継続的にクリニックや病院にかかっているのであれば、主治医に就労の許可(就業の許可証)を書いてもらえばよいとされています
精神保健福祉手帳がなくても、①または②のどちらかの条件で、障害福祉サービス受給者証の発行に結び付くので、それを使い福祉的就労ができるはずです。
今回ミカさんは市役所に問合せなさったとのことですが、例えばハローワーク求人案内の障がい者窓口で相談なさると、もしかすると一般就労の障がい者雇用枠担当者が 対応するかもしれません。その場合は「精神保健福祉手帳を持っていないと障がい者雇用枠で働くことはできませんよ」と回答なさるかと思います。しかし、福祉的就労として相談をなされば、おそらく「精神保健福祉手帳でなくても代わりとなるものにて働くことが可能です」と回答なさると思います。
2.精神保健福祉手帳についてのご質問
>精神障害者手帳って、たしか病院に数ヶ月とか通院して初めて診断書とか書いてもらえるんですよね??
→精神保健福祉手帳は、初診から6か月が経過しているという条件になります。
入院された経緯がありますので、 初めて診察を受けて6か月は経っていそうですね。ただ、現在通院していないとのこと。できればもう一度通院を開始し て、何度か診察を受けてから手帳の申請について主治医にお話しされるとうまくいくのではないかと思います(←これは、私の主観です)。
もう一つ、ミカさんは障害年金は受給なさっていますか?
もし受給なさっていたら、障害年金の1・2級の年金証書を持っていることで精神保健福祉手帳の申請ができます。この時、医師の診断書はいりません。ただし、障害年金3級の認定だと精神保健福祉手帳の取得は主治医の診断書が必要になってきます。
3.どこに問い合わせたらいいのか?というご質問
>こういう疑問はまず市役所に聞くのがいいのか、県の精神保健施設に聞くのがいいのか、それかすぐに病院行くのがいいのか、どこに問い合わせたらいいのかも教えてください。
→ 今病院やクリニックに通っていらっしゃらないということですので、お住まいの市区町村役場の福祉窓口(精神保健を扱う課)か、都道府県の精神保健福祉センターにお聞きになることをお勧めします。
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今回のご質問については、一般的なことを書いてみました。
みなさんにもっとわかりやすく、そして活用ができるように、私が今まで行ってきた経験(業務)の中で感じたこともお答えの中に入れています(そのほうが、もっと具体的にみなさんがイメージしやすいですものね!)。
今後も記事を読んで疑問に思ったことや、今回のミカさんのようにご自身の状況を踏まえて聞いてみたいことなど、どうぞ遠慮なくあかりプロジェクト事務局にメールしてくださいね!(困ったときはみんなで助け合いましょうね☆)