HOME > 自助グループ・社会資源 > 摂食障害の人が通える居場所 > vol.1 NPO法人SEEDきょうと プティパさん
2018年4月に京都駅近くに開所した、摂食障害の回復を目指す施設「プティパ」にリカバリーフレンドメンバーで見学に伺いました。
見学を通して、どうしたらこの場所が居心地の良い場所になるか、メンバーさんが少しでも生きやすくなるか、スタッフさんみんなで模索しながら親身に取り組んでいるのが伝わってきました。メンバーの思いを大切にした自由な雰囲気も印象的でした。
施設長で精神保健福祉士の前田さんにお聞きした施設の概要をまとめます。
(2018/11/10公開 取材・文:あかりプロジェクト いづ)
プティパってどんなところ?(パンフレットより)
1.「プティパ」は、摂食障害やその家族を支援するNPO法人SEEDきょうとが運営する就労継続支援B型事業所です。
2.プティパの主な活動は平成25年8月に町屋の一軒家を借りたところからスタートしました。平成30年4月からは障害者総合支援法に基づく認可施設として、これまでの歩みを大切にしつつ新たな活動が始まっています。
3.プティパには作業を通じた就労支援の場、ゆっくり休める憩いの場、「ひとりじゃない」と安心できる場、疾患に関する知識やコミュニケーション等のスキルを学ぶための、たくさんのプログラムがあります。
これらの活動を通じて、当事者同士が交流できる居場所を確保すること、互いに支え合いながら病気への理解を深めること、社会復帰の足掛かりとなるようなスキルを高めることを目標にしています。
NPO法人SEEDきょうと プティパ
〒600-8269 京都府京都市下京区西八百屋町136番地 ランドビル2階
※京都駅烏丸中央口から徒歩15分
TEL・FAX 075-748-7834
MAIL petitpas★seedkyoto.net(★を@に変えてください)
ウェブサイト http://seedkyoto.net/
それぞれのニーズやペースに合わせて利用できます
ーどんな活動をしているのですか。
メインの活動は「ワーク」です。主にアクセサリーや小物の作製作業を行い、将来的に就労などを目指していきます。
ー作業の対価ももらえるのですか?
ー作業に集中すると、食べ物のことやいろんなことをその時間は忘れることができそうですね。
ー作業を通して、生きづらさの元を小さくしていけるんですね。
みんなでつくる居場所
ー昼食の雰囲気はどんな感じですか?
みなさんお弁当を持ってきたりしています。食べるものや量などに関してスタッフが口を出すことはありません。スタッフも一緒になってお昼を食べます。
今は12時~13時の間のみ食べられることになっているのですが、それはメンバーさんたちが決めたルールなん ですよ。プティパミーティングというのがあって、プティパの居心地のいい利用の仕方をみんなで話し合って決めています。この「利用のしおり」もメンバーさんがつくったものです。
ーみんなで居場所をつくりあげていくって素敵ですね!
携わっていて難しいなあと感じることやうれしく感じることはありますか?
この形態になる前はもう少し自由に活動していたのですが、B型就労継続支援事業所は決まった枠組みがあったり、書類作成などの作業が増えてしまって、お一人お一人に心を配れる時間が減ってしまったなあと感じています。
それでも、いつもスタッフ同士で相談し合いながら、メンバーさんのご意見を聞きながら、どんな場所だと摂食障害の回復に繫がるんだろうと模索しています。摂食障害を治す手助けをする場所、という目的はブレずにいたいと心がけています。
まだ開所したばかりで手探りですが、それでも、メンバーさんの笑顔が増えたり、少しずつできることが増えていったりするのを目にするとやはり本当にうれしいですね。
ーたくさんの方が集って、それぞれに得意なことで力を発揮していらっしゃるご様子に、勇気と力をいただきました。それに、みなさんリラックスして過ごしていらっしゃるのが印象的でした。本好きなわたしはブックカバーを買って帰ります!
まあ!ありがとうございます!
ーこちらこそ、今日は案内くださってありがとうございました!