トップ >> 摂食障害と暮らす >> 摂食障害とからだ~食べることは生きること 木内千暁医師インタビュー

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摂食障害とからだ~食べることは生きること

食べることは生きること~見つめてみませんか、わたしたちのからだについて

<食べることは、生きること>

―この状況は、どうしたらいいのでしょうか。

 母親世代がこういう情報を知って、こどもたちに食育をしていくことが大切ではないかと思います。わたしも、娘に朝ごはんはとっても丁寧に食べさせました。パンとスープと卵とウインナーとサラダ。パンを毎日変えたり、フルーツをいろいろ添えたり。いつもおいしい朝ごはんにしたら、朝起きるのが楽しみなはずですね。毎日メニューが変わっておいしかったら食べる。いい習慣は、親がつけてあげましょう。楽しい朝ごはんをつくってあげて皆で一緒に食べて欲しいなと思います。
 生きていくために、勉強するために、生活するために、食べることが大事なんですね。小さいときから、子どもに食べることの楽しさを教えましょう。栄養バランスの取れたおいしいものをつくったら、だんなさんも長生きする。だんなさんの浮気防止も含めて(笑)家庭の平和のために、食べることを楽しみましょうということです。
 そもそも、食べられないというのがおかしいんですね。食べることは本能。本来は楽しいことのはずなんです。そして、痩せるということは無理に栄養をなくそうとすること。
 患者さんによく聞かれるのが、「先生、食べろ食べろって言うけれど、食べて太り続けたらどうするの?」という質問です。答えは、必要栄養量を食べていれば太りません。基礎代謝量も、体の大きい人は高いし、細い人は低い。ダイエットして体重が落ちると、からだはなるべくエネルギーを使わないように代謝を落とすんですね。だから、食べないことで太りやすいからだになっていくんです。食べていると、食べる分を消費しようとして基礎代謝が上がります。たくさん食べるとたくさん消費するんですね。だから、普通に食べてても太らないんです。人間の体はすごく上手に神様がつくってる。自分でいろんな調整をしているんですね。一番代謝をよくする方法は運動ですので、ダイエットではなく運動の習慣をつけましょう。
 わたしは料理が大好きです。人に喜ばれることが好きなんですね。料理は人を幸せにするから。人に評価されるとすごく嬉しいでしょ。自分に自信が持てないときは、誰かのためになることをやってみればいいと思う。それで喜ばれたら、自分のことが大切に思えてくるでしょ。わたしはそれ、全然ありだと思います。毎日健康であり、いろんなものに感謝ができ、人のために何かができ、自分なりの生き方を納得してできることが大切だと思うんです。おいしいものをおいしく楽しんで食べて、生きて、行きましょう。つくるのが苦手な人は一品でも本を見てつくって、あとは出来合いに一工夫してもいいんです。

―まさに、食べることは生きること、なのですよね。木内先生、素敵なお話をありがとうございました。お話をお聞きしていたら、何かとびっきりおいしいものを食べたくなりました。お昼ごはんは、何かおいしいものを食べようと思います!

※ 最後に、木内先生から教えていただいた本をご紹介します。絵や写真によって、わかりやすくからだに起こっていることを知ることができる一冊です。

『思春期に多いダイエット障害
―ストレスとやせ願望の奥にひそむ、摂食障害という心の病』
(写真を見ながら学べるビジュアル版新 体と健康シリーズ)
鈴木眞理 著
少年写真新聞社
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