トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 仲間に聞いてみよう!Vol.2 就労支援事業所を開設した鈴木こころさんにお聞きしました

摂食障害の基本知識 ~仲間に聞いてみよう!

“どういう障害名であっても寄り添い方は同じ

-今スタートしてみてどんなことを感じていますか。もう1年経ちましたか?

 1年経ってないです。事業所としたら最初は摂食障害の人オンリーで受け入れようとしてたんですけど、摂食障害の人が松山にもいーっぱいいるんですよ。いーっぱいいるんですけどまずこういう施設が使えると思ってないっていうのがある。社会のそういう雰囲気を感じた。で、運良く病院の先生とかの紹介で入ったとしても摂食障害の人はとにかくやっぱり自分の中の整理とかができてないと継続して通えなくなるなあというのがあって。だからそこらへんはまああまり良い言葉じゃないかもしれないけど、他の施設の職員さんから聞いたのは「摂食障害の人は難しい」と。「ちゃんと来ないし」って言われてて。

-想像はできる。

 そう、やっぱり他の障害とは違うものがあるなって思って。それは私やっぱり前段階の話だって思ってるんですけど、本当はできる人だけど、前段階のフォローをしないから来られないだけやと思ってます。まあそういう来られなくなるってこととか、事業所で怒りなどの感情のコントロールができなくなるとか、そういうことが多いなとも感じてます。

 でもやっぱり事業所を運営していかないといけない、お金もちゃんと回していかないと潰れてしまうっていう経営上のものもあるから、摂食障害の人だけって最初は思ってたけど、摂食障害の人も、これから社会に出ていくといろんな人がおるから、他者も認めていくスキルがいるというのもあって、他の障害がある方も迎え入れるようにした。たまたま、それで新たに発見したのは、他の診断名で入ってくる人でも、やっぱり精神的に不安定になると過食するって人がいて、摂食障害とは診断されてないし話を聞いてて摂食障害ではないやろうなあとは思うけど、いっぱい食べたり無茶食いみたいな、ひょっとしたら摂食障害になっとったかもしれんなって人も見受けられたりもして。

-精神、こころの苦しさを抱えた人全般を今受け入れているっていうことですか?

 鬱とか不安とかそっち系の方とか発達障害の方とか。ただ、うちは女性が中心。男性利用者は1名もいません。男性が苦手な人も多いみたいで…。

-確かに女性だけのほうが安心できるって方は多いですよね。でも、いろんな診断名の方がいらっしゃるとなると、それぞれの特性を把握していくのはまた大変そうですね。

 そうそう、そういう障害の対応もしていかなきゃだめなんだけど、でもやっぱり女の人の大多数は不安になったら食に出るんだなってのを発見して。それで他の障害の人の受け入れが始まってからじゃあどうすればいいんだってなったんだけど、アダルトチルドレンのカウンセリングをすればみるみる笑顔になっていくっていうのを目の当たりにして。

 みなさんどういう診断名がついていようが、やっぱり過去に悲しい思いとか辛い思いをしたり痛い思いをされとる方がたくさんいて、ずっとハッピーで気持ちもハッピーで軽かったけど、ある日突然急に病気に憑りつかれましたとかって感じじゃなくて、人生どこかで悲しい思いをしたりとか、つぶれるほど責められたりもしてる。そこでちゃんと自分の気持ちを言葉にできなくてモヤモヤして、それで不安定になったらから、症状に出たんだなと思ってます。

 だからどういう障害名であっても、やっぱり家族から始まるまわりの人たちとのモヤモヤとか、自分の気持ちを自分で言えるようにとか、そういうふうにその人が楽になっていけるように寄り添ったらいいんだなって今思ってます。