トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 仲間に聞いてみよう!Vol.1 摂食障害の方の会、「Peer」スタッフによる対談

摂食障害の基本知識 ~仲間に聞いてみよう!

“食べてもいいよ、吐いてもいいよ 症状にこだわらず、ラクにやろう

-摂食障害になった、きっかけはありますか?

はるさんはる 特にきっかけはないんです。当時、雑貨のデザインの仕事をしていたのですが、やりがいもあったし、職場の人間関係も良く、ストレスをためているという自覚はありませんでした。それなのに何となく落ち込む日が増えていって・・・ある日、風邪で会社を数日休んだのですが、そのまま会社に行けなくなり、親に連れられるまま病院に行ったら、摂食障害だと言われました。自覚はなかったけど、すでに拒食症が進んでいました。

-原因は仕事のストレスではなかったのですね?

はる そうですね、たぶんずっと自分の中に生きづらさがあって、積もり積もって、ある日、溢れて出た感じなんだと思います。思い返せば、小さい時から自分に自信がありませんでした。幼稚園の頃から、他のお友達と遊んでいるんだけど、自分がそこにいる感覚がなくて。同じ年齢のクラスの子なのに、みんな年上だって思っていたり、うまく言えないのですが…みんなと同じ空間で同じように遊んでいる感覚がない、みたいな違和感が今から思うとあったように思います。

 私も摂食障害になったから生きづらいのではなく、その前に生きづらさがありました。小学校低学年の頃から、不安や心配、恐れが常にあって、もっと自由に本当の自分を出すことができたらいいのに・・・と思っていました。親に期待されていると感じていて、期待に応えなくてはいけないとも思っていました。

-ピアと出会ってどう変わりましたか?

 「私は私でいいんだ」と思えるようになりました。今も過食嘔吐の症状は残っていますが、精神的に吹っ切れている感があるので、症状もその内、消えるだろうと。でもピアでは「症状はあってもなくても、どちらでも気にしないで」と言ってくれます。過食嘔吐はいけないことだと思って自分を責めている人も多いけど、ここでは「症状をなくすために頑張ろうと思うと窮屈になるから、症状にこだわらず力を抜いてラクにやろう」という意見の人が割と多いですね。

はる ピアでは「食べたかったら食べていいし、痩せたいなら痩せていい。過食も拒食も嘔吐だって決して『悪いこと』なんかじゃない。ただ、いつか治ったときのためにも体を壊してしまってはいけないから、壊さない程度に、好きなようにすればいいよね」というスタンスです。摂食障害の症状だけを問題視するのではなく、心の根本的なところもみんなで考えていけたらいいなと思っています。

 症状ごとまるごと受け止めてもらえるって安心です。振り返ってみると、私は人に恵まれていたと思います。世間一般によく言う進学や就職のレールからは外れているけれども、摂食障害になって以降、出会った人は自分から出会いを求めてつながった人ばかり。人との出会いが私に変化をもたらしてくれました。