トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 いろんな人に聞いてみよう!vol.3 身体から出す言葉とは???~池見隆雄さんとの座談会

摂食障害の基本知識 ~いろんな人に聞いてみよう!

過食は「なんかを入れたいような」感じだった

いづ : 渋谷さんはそれを勉強しに来ていらっしゃるわけですね

渋谷 : そうなんです、10年ぐらい前にこちらにこさせてもらって、グループのファシリテーター養成講座に参加してたんですけれど、そこで話してることはさっき話していたように気持ちと身体が一致してる言葉でのやりとりなんですけど、なかなかやっぱり難しいんですよね。私は少しアンテナの立ち方が少ないのかなって印象を自分では持ってる。そうなるとなかなかそのやり取りが難しかったり、先生はどうしてそういうことを今わたしにしゃべったかなとわからなくなったりするわけですね。でもそういう言葉かけができると、言葉かけられた方はすごく感激されたりするんですよね、そういうのを自分も身につけられるかなとか思ってずっと通ってますけど、でもその10年ぐらいたったので、まあ一番最初に来たときよりかはですね、ちょっとはわかったんじゃないかなって気がするんですよ。勉強が楽しみですし、先ほど先生もおっしゃったように、なかなか説明が難しいことなんですけど、とても大事なものだと思ってて、私は自称弟子ですので(笑)何とかもう少し広がらないのかなって思うんですけれど、それにすごく苦戦しているんですよ。やっぱり説明が難しいんですね。そこがなんとか、ヒントももらえないかなって思って今日参加したっていうのもあります

いづ : 摂食障害の人たちは私も含めてですけれど、回復はイコール言葉の獲得であると言う考え方もあるぐらいに言葉ってのはちょっと大事な意味合いがあると思ってて、なので、その、表現しにくいけれど大事なものを、この会話を文章にすることでぜひ、ウェブサイトを見ている人たちにも伝えられたらいいなという思いもあって私はここにいます

池見 : 摂食障害っていう身体の症状を言語として捉えれば、それを別の言語にする、変換できるということかな

いづ : そう。別の表現、表現の仕方を…

池見 : 獲得してね

いづ : それと先ほどの話と何か共通していますか?

池見 : いや、たぶん共通してる。摂食障害って僕は経験したことないけど…まあ中学ぐらいの時にやっぱり相当いろいろ不満があって、その時期に過食が出てきて、その過食の時の自分自身を振り返ってみるとやっぱり、ある種のこう、物足らなさとか孤独感…孤独とか、いろいろあった気がする。それを心理的な言葉で言うと物足らなさとか孤独なんだけれど、それを身体の感じとして思い直してみると、何かやっぱりこう、物足らなさって言うのは身体の言葉とも言えるけれど、その、ある種のこう、身体の言葉で言うと、うーん、「なんかを入れたいような!」感じだった。その入れたいのは必ずしも食物ではないんだけど、その時期に他に思い当たるものってないし、まだ自己表現みたいなことだってできない子どもで稚拙だったし、なんかこう、とりあえず食物を食べるという形をとったんだなあと思ってる。もし僕がその時その身体の感じを言語として表現できていたら、自分の寂しさとか、敷かれたレールの上を進むのではなくて自分で選択して進みたいとかね、様々な表現ができたんじゃないかなという気がするけど、様々な感じを全体として表現すると、物足らないとか空虚っていうか、そういう感じだったと。それは、もしその時僕が自分が空虚なんだとか満たされないとか表現できてそれを聞いてくれる人がいたとしたら多分過食にはいってないと思う。うん、そう思う。