トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.8鈴木眞理さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!

多様性を認める当事者、医療者が増えないと連携は難しい

鈴木 : 自助グループはもっと大変だろうなあと思うのはそれぞれの自主性とポリシーがあるし集まる患者さんの層も違うと思うので、まとまるのもすごく難しいと思います。だから連絡会などで場所をお貸ししたりしながら、どういうふうにまとまってどんなお力になっていくのかなっていうのはこれからじゃないかなと思っています。だから今の時期に協会に入って下さいとはとても言えないし、まずはみなさんそれぞれの確立のほうが先かなと見ています。

いづ : 力とおっしゃった中に、自団体だけじゃなくてみんなで協力するよっていうネットワーク的なことが一つ入っているんですね。

鈴木 : おっしゃる通りです。医療機関で嫌な思いをしたことから医者を敵対視するグループもあると思います。医療者も当事者も多様性を認めるという成熟の時期が来たらと思います。

みか : それこそ相互理解の上にみたいな…

鈴木 : 家族は治って欲しいと思っているし、それに同調する医療者がいます。また一方で、痩せていても自分で満足して社会生活をして病院に来なければ、それも本人の人生だと尊重しようと思っている医療者もいます。病院に来なければ治療者―患者関係はないわけです。そういうラインがあることがわからないと3者で協会という形は無理ですね。常に医療者は治してあげなければならない、患者は治るべきだ、治るというのは体重が戻るとか嘔吐が無くなることを目指すんだ、となったら多分共通認識にはならないと私は思っています。

いづ : お気持ちが聞けてすごくうれしいです。

鈴木 : 極端に言えば、20キロ台の人たちがこれで生きていくんだ!というグループがあってもおかしくないということです。「死なないでね」「来院してください」とは言うけれど、病院外でお会いした時は医者と患者関係ではないのであまり余計なことは言えないなと思っています。東京女子医大に来られた場合は今すぐ点滴を!となりますけど。そういうことよね。

いづ : またお医者さんの中にも、いや20キロのグループなんてとんでもない!って方もいらっしゃるでしょうし。

鈴木 : そうですね。

いづ : そして自助グループにもいろいろな考え方がありますしね。本当にまとまるのは時間のかかるところですよね。

鈴木 : 他の病気の協会とは違うと思いますね。目的が一個にならないってところが。糖尿病はほったらかしておいたら大変なことになるじゃない。だからみんな同じ方向を向いていますよね。

みか : 摂食障害に関しては医師によっても当事者によっても目標が違うから…難しいですね、集約するのは。そうなるとみんながお互いの立場を認めながらどこかで上手く繋がっていくようなイメージになるのかな。

鈴木 : 多分医者側のほうでも多様性を認める人が主流にならないと難しいでしょう。患者さんのほうでも医者に敵対心を持つ人の数が少し減らないと難しいし、だから成熟を待たないといけないでしょう。

いづ : 個々人の成熟ということもあるかもしれませんが、全体としての成熟みたいなものがあるような気がしますね。

鈴木 : そうそう。