トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.7安藤哲也さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!



基幹センターの役割_医療連携


安藤 : そうですね、そこも難しいところなんですけど…、私、最初からずっと研修を聞いているとやはり最初の頃ってそれぞれの講師の考え方がだいぶん違うこともあったんだけど、だんだん一致してきている感じはありますね。お互いに直接話さなくてもテキストを通してとか…。私の感じでは、それぞれの現場の先生方がご自身の経験を元に治療にあたっているんですね。普通、医師は勉強しながら自分の経験と照らし合わせながら治療していくんですね、でも摂食障害の場合はまだまだ日本だけではなく世界的にもしっかりした治療方針があるわけではないので、自分の経験というものが大きな比重を占めることになるんです。


みか : 例えばがんの治療とかだと標準治療があるけれど、将来的に摂食障害に関してそういった共通の治療方針みたいなものができるとお考えですか?


安藤 : 医学の標準治療ができる過程っていうのは、いろんなやり方の治療成績をそれぞれ出していくんですね。そんな中でだんだんこれが一番効くってのが、見えてくるわけです。ただ、摂食障害が難しいのはそれぞれがいいと思う治療をするんだけれど、じゃあどれだけ良くなったか患者さんのフォローアップをしていなかったり、したくても患者さんはもう関わりたくないみたいな方も多かったりして…。そうするとなかなか結論が出ないわけですね。それ以前にお互いどういうやり方をやっているかという情報交換もまだ十分ではない。だからそういう人たちが集まってお互いの治療や効果について話し合ったり情報交換することは大切ですね。そんな中で標準的な治療が見つかっていくんだと思うんですが、今のところそういった情報って海外のものが主ですね。初めからこちらで全部つくるというのも難しい。ですのでそういった海外の情報を紹介していくことも大事なことだなと思っています。


いづ : 海外ですでに治療成績がいいものを紹介していくと同時に、日本においての実際の治療データも集めてすり合わせて見えてくるものもあるかもしれないと。


安藤 : そうですね。お互いにどういうことをやっているのか、どういうことをやったら実際に良くなったかをすり合わせる。きれいなデータでなくても見えてくるものはあると思いますのでね。


いづ : そういうことも基幹センターの役割だったりするのでしょうか。


安藤 : そうですね、基幹センターはそういった治療の開発をするというよりは医療連携を促進する役割ですね。治療の中身は事業ではなくて、研究になるので、それは学会とか研究班が担っていくべきことかなと思いますね。


いづ : 3つの支援センターでの様々なデータを基幹センターがとりまとめて分析していく、という理解はあっていますか?


安藤 : 今回、まとめようとしているのは支援のガイドラインを作るということなので、どういう相談や困り事があるかや、それに対しての対応方法に関するデータを蓄積してまとめる、ということなんです。


いづ : なるほど…。すこしイメージできてきた気がします。コーディネーターはどんな方が担っていらっしゃるんですか?


安藤 : 特に職種は決まっていないんです。現時点では心理士、保健師、看護師さんが担っていらっしゃいます。


いづ : 規定があるわけではないんですね。


安藤 : そうですね、どういう方が適役かもまだわからなくて手探りですからね。


みか : 私は福祉の現場で仕事をしているんですけど、そういうコーディネート職はソーシャルワーカーが担うとスムーズかなと思ったりもします。医療の先に生活の援助とか就労支援は絶対に必要なので、そこまで包括できるシステムがあるといいなあと思ったりもしています。


安藤 : 現時点ではやっぱり患者さんの話を聞いて心理療法的なこともできる人という観点で選んでいますね。