トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.7安藤哲也さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!



摂食障害をやっている人間が私しかいなかった


いづ : 一番最初の話に戻ってしまうんですけど、安藤先生のモチベーションというか動機というか、そこまで摂食障害に関わって下さっている背景をぜひお聞きしてみたいなあと思っています。


安藤 : なんでしょうね…。こちら(現職の国立精神・神経医療研究センター)に来てからも摂食障害に関わっていたけれど、メインは研究ですね。


いづ : 先ほどの、8年間研究なさっていたというその部分ですか。


安藤 : ああ、その後ですね。今の研究所に来てからの話です。国府台病院という摂食障害をたくさん診てる病院で、外来もしてたんですが、研究所の所属だったので研究が主でしたね。遺伝子の研究ですね。それから女子大で女子学生の遺伝子とか心理的なものとかと摂食障害の傾向の関係などを調べていて…。今回、この事業に関わってから3年ぐらいになりますが、事業が始まる経緯は日本摂食障害学会の先生方が中心になって署名運動とか摂食障害治療支援センター設立準備委員会とかがあって、それから拘置所や刑務所で摂食障害の患者さんが多くて困っているということもあったりして、厚労省が動き始めたんですね。その事業の実施責任者として、国立精神神経医療研究センターが厚労省の管轄と言うことがあって、誰かなってほしいということで。まあこれは幻滅されるかもしれないけれど…、まあ私しかいなかったんですね、摂食障害をやっている人間が(笑)。


いづ : まあ、そうでしたか(笑)。縁がおありだったんですね。


安藤 : 私の前に摂食障害を専門にやっている方、上司にあたる方ですがその方が退官なさってしまいまして…。私も臨床経験はそれほどなかったのですが、とにかくやってほしいということで。基幹センターのセンター長に就くことになりました。それから同時に事業と並行して研究をすると。これはちょっとわかりにくいかもしれませんが事業のお金って結構使い道が限られているものですから、研究は研究で別に予算が必要なんですね。こういう内幕を話す事がみなさんの励みになるかどうかわからないのですがね…


いづ : 本当のことを知れるほうがうれしいし、たぶん今苦しんでいる人たちも、がんばって下さってはいると知ることはうれしいことだと思います。苦しい時って特に「誰も助けてくれない!」みたいな気持ちになるけれど、一歩一歩進めて下さっている方がいる、少なくとも放っておかれているわけではないと知ることは励みになるのではないかと思います。


安藤 : そうですか。