トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.6生野照子さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!

-(けいちゃん)協会を立ち上げる先生の思いがある中、全国のセルフヘルプクループなどで「待ってられへんよ」っていう声も今上がっている感じですが、生野先生的には、両方一緒に歩けたらいいなあと思ってらっしゃるんでしょうか?

 うん、そう! そうであれば良いなあって。協会的な動きはちょっと任しておいて…それは私達がやるから。他の専門家もしっかりそこには噛んでもらって、声を出していくからねと。

 だから、「私たちがセルフヘルプのことをしたい」という皆さんがたの声は、それはもう非常に嬉しいです。非常に嬉しい。それは協会がすることと、また性質が違う。やっぱりセルフヘルプいうのは、実際の声によって生み出されてくる。そういうのは、皆が行きやすい。「我が力」っていう感じだもの。協会がやるとどうしても、専門家がリーダーっていう、いわゆるサポートグループ的になる。サポートグループとセルフヘルプとは違うし、できれば住み分けたほうが良いし、やってくださるなら、こんなに嬉しいことはないです。

 協会は専門的なノウハウや治療法を情報公開したり、社会一般に理解を広めたり、そういうことをしますが、先ほど言った「ほこほこ」的なものは、やはりセルフヘルプでしかできないものです。

-(saahko)先生のお話を聞いて思ったんですけれども、先生の治療の方針っていうのは、当事者である方が主役のように扱ってくださるから、良いほうに向かっていく・回復に向かっていくのかなって、今、お話をずっと聞いてて、感じました。

 そう言っていただければ、私も非常に嬉しいです。

 当事者の経験っていうのは【力】なんですね、本当に。当事者同士の支えっていうのは、医者とか専門家どころじゃないですよ。摂食障害になる人は、すごいエネルギーがあるしね、才能もある。パワー持ちなの。だから葛藤するのね。ある意味で、パワーの葛藤なの。妥協せずに真実を求めるから。

-(saahko)本当にあの摂食に使ってたパワーの質量を、本当に自分が使いたいことの方に向けることが出来たら、本当に凄い力になるだろうなっていうのは思っています。

 すごいですよ。本当、すごい。私はそれを知ってるから、当事者力こそ治療の中心にあるべきものだと思っています。身体の病気だと「動け」って言われてもなかなか動けないけど、摂食障害は…もちろんしんどい時期とか動けない時期もあるけど、動ける時期の人は、本当にパワーを出される。素晴らしいですよ。私の外来を卒業された方も、やっぱり凄いし、今来てる人も凄いですよ。私の娘より若い患者さんが多いんだけれどもね、マジで対決しますもん。そりゃあ、真剣勝負です。いいかげんな、フワーっとした話なんかしませんよ、私。受診者にそれだけのパワーがある。だから私はいつも言うのですが、「摂食障害の人は、必ず人を救える。人を救う力を持っている」って。人の気持ちを感知する力も、共感する力もある。ありすぎるくらい。わかり過ぎるくらい(笑)。それに、周囲を引っぱる力もあります。

-(saahko)あの…お話を聞いていて、あかりで活動してる方向が良い方向に向かってるんだなっていう感じを受けました。私たちが向かおうと思ってるのもやっぱり「当事者の視点で回復してきたからこそわかる、当事者の視点で何か提供できるものがないだろうか。それを実現していこう」っていうのが、私たちのあかりプロジェクトなので、「こっちの方向で良いんだよ」みたいなお言葉をいただけたようで嬉しいです。

 はい、ほんとそう思います。がんばっていただきたい。そう思います。