トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.1大河原昌夫さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!

自由にフランクに物が言えなかった人が多いんじゃないかな

―ちょっとそれてしまうかもしれないですが、家族をしかるというのはどんなときですか。

大河原昌夫先生だって、冷たいお父さんいますもの、本人に。威圧的で、本人をたたいたり引っぱたいたりしたお父さん、たくさんいますね。暴力があったり、とにかく父親の威厳を示さなきゃいけないと思って厳しく育てたとか、夜の7時に帰ってこないとしかり飛ばしたとか、よくありますね。とにかくお父さんが怖かったという家はたくさんあると思う。お父さんに反抗できていないですね。親が怖いということと厳しいということは違うので、摂食の家を見てるとお母さんかお父さんのどっちかが怖いのかな。親が怖いということは、子どもにとってはとってもストレスなんじゃないですかね。怖くない家もあるかもしれないけど、多くの家はどっちかが怖いな。

―家の中の雰囲気そのものが怖いというのもあるかもしれませんね。

そう。とにかく自由にフランクに物が言えなかった人が多いんじゃないかなと思っているんです。だから、僕はその仲介役なので、何となく僕と話している間に、しばらくして本人がお父さん、お母さんに遠慮なく物が言えるようになればワンステップですね。

―それはすごいことですよね。

僕の本にも書いているかもしれませんが、来たときに「お父さん、どんな人」って聞くと「普通の人」って言うんですよ。「そんなばかなことあるか」って僕いつも言うんです。「普通の人ってどういう意味」って聞くと「普通の人」。「お母さん、どんな人」「普通の人」。こういう人は僕から見ると既にマイナス5点ですね。親を形容するのに「普通の人」って、「何かほかに言い方ないの」って聞くんですけど、頑として「普通の人」って言うんです。それはやっぱりそれ以外の言葉は何か言いたくないんでしょうね。言えばどこかに響くというか、別のしかり言葉が親から飛んでくるかもしれないし、簡単に口を開きたくないんじゃないかと僕は想像しますね。

―そうかもしれないですね。患者さんの言葉の後ろにあるもの、行間を読みとることがすごく必要になるんですね、お医者さんの場合。