トップ >> 治療に関する情報 >> 摂食障害の基本知識 ドクターに聞いてみよう!vol.1大河原昌夫さん

摂食障害の基本知識 ~ドクターに聞いてみよう!

少しの勇気と意地と、孤独から少し抜け出してみること

―ここに足を運んで先生にお話を聞いてほしい気持ちがあっても、物理的に難しい方もいらっしゃると思います。そういった方々に何かメッセージをお願いします。

大河原昌夫先生僕いつもアルコールの人に言うのですが、勇気なし、意気地なしが病気になるのではないけど、少しの意地と勇気がないと治らないと思うんですよ。孤独な人が病気になるのではないけど、逆に少し孤独から抜け出さないと治らない。つまり仲間がいないと治らない。仲間のいない人が病気になるのではないけども、治ろうとするときには仲間がいないとだめだと思うんです。物言えない人が病気になるわけじゃないけど、治るときには周りに多少物がはっきり言えてないとだめですね。そういう自分に鍛えないとだめだと思うんです。病気になる経過と治る経過は必ずしも逆じゃない、同じ道をたどるわけじゃない。何か自分に頼りないものがあるから病気になるわけじゃないけど、そこから脱出するときには自分にプラスのものを背負っていかないと治らない。それは自分で見つけないとだめかなと思います。だから勇気とか意地とかは必要だと思う。よくAAでは強情と意地では治らないと言うけど、でもやっぱり意地は必要だと思う。多少の意地がないと。

―意地というのは、誇りみたいなものですか。

そう、全くそうです。いつまでもこの境地にいないぞというものがないと。そして家族は適当にあてにする。家族は山登りの鐙(あぶみ)、梯子(はしご)、縄ばしごみたいなもの、つまり補助具だね。家族はあれば便利、その程度のものだと思うんです。僕は家族会を一生懸命やるんだけど、家族がこうしなければ本人は治らないというのでは決して決してないんです。あくまでも補助具に徹して、家族はこの程度のことをやればいいんじゃないのという意味なんです。決してそれ以上ではない。ただ、本人が嫌がることはするなということです。つまり、家族があまり嫌がることをすると本人の意地がくじけるから、それはやめてほしい。厭味を言う家族が多い。厭味は言わないほうが人間関係のためにはいいので、厭味を言いたくなったら家族会で言いましょうということです。ほかにご本人にお伝えしたいのは、自分の意見を持ちなさいということかな。嫌いな医者に会っても回復する人はするし、好きな医者に会ったから回復するとも限らないけど、好き嫌いははっきりしていたほうがいいと思います。ただ、いつまでもやってる病気じゃないよと言いたい。ここで12年間いると、いつまでもやっていないで、治りたいときにちゃんと治りなさいと言いたいですかね。